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成長期のスポーツ選手に多い腰の疲労骨折

反ると腰が痛い。
それは「腰椎分離症」かもしれません。34098540_s

スポーツをしている子どもが、
腰を反らしたときや、
体をひねったときに腰の痛みを訴える場合、
原因のひとつに腰椎分離症があります。

腰椎分離症は、
成長期のスポーツ選手に多くみられる腰の障害です。
腰椎とは、
腰の部分にある背骨のことです。


分離症とは、
腰椎の後ろ側にある骨の一部に、
くり返し負担がかかることで亀裂が入った状態を指します。

一度の大きなケガで起こるというより、
ジャンプ、反る動き、ひねる動きなどが
くり返されることで起こる
疲労骨折の一種と考えるとわかりやすいです。

腰椎分離症とは?

腰椎分離症は、
腰の骨である腰椎の後方部分に
負担が集中し、骨にヒビが入る状態です。
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特に成長期の子どもでは、
骨がまだ完全に成熟していないため、
スポーツ動作によるくり返しの負担を
受けやすい時期があります。

腰を反らす。
腰をひねる。

ジャンプして着地する。

ボールを投げる。
体を回旋する。

このような動作が多い競技では、
腰椎の後ろ側にストレスがかかりやすくなります。
その負担が積み重なることで、
腰椎の一部に亀裂が入り、
腰痛として現れることがあります。

どこが痛くなる?

腰椎分離症では、
腰の下の方に痛みが出ることが多いです。
よくある訴えとしては、

・腰を反らすと痛い
・斜め後ろに反ると痛い
・体をひねると痛い
・ジャンプや着地で腰が痛い
・走ると腰が痛い
・練習後に腰が痛くなる
・休むと軽くなるが、運動するとまた痛む
・腰のベルトあたりが痛い

などがあります。

痛みは腰だけに出る場合もありますが、
お尻や太ももに痛みが出ることもあります。

ただし、脚のしびれが強い場合や、
痛みが広がる場合は、
他の腰の障害も含めて確認したい症状です。

なぜ腰椎分離が起こるのか?

腰椎分離症は、
スポーツで腰を反らす・
ひねる動作がくり返されることで
起こりやすくなります。

特に関係しやすい動きは、

・腰を反らす
・腰を反らしたままひねる
・ジャンプする
・着地する
・投げる
・打つ
・蹴る
・方向転換する

などです。

一回の動きだけで骨が割れるというより、
同じような負担がくり返されることで、
少しずつ骨にストレスが加わります。

そのため、腰椎分離症は
腰の疲労骨折」と説明されることがあります。

特に、成長期の子どもでは、
体が柔らかく動きやすい反面、
腰に負担が集まっていても
気づきにくいことがあります。

「柔らかいから大丈夫」ではなく、

柔らかさに頼って
腰だけで反っている
という場合もあります。

起こりやすいスポーツ

腰椎分離症は、
腰を反らす・ひねる・
ジャンプする動きが多いスポーツで
起こりやすいとされています。

代表的には、

・野球
・サッカー
・バスケットボール
・バレーボール
・陸上競技
・体操
・ダンス
・テニス
・バドミントン
・柔道
・ラグビー

などです。
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野球では、
投球やバッティングで体をひねる動きがあります。


サッカーでは、
キック、切り返し、ジャンプ、接触動作があります。

バスケットボールやバレーボールでは、
ジャンプや着地、反る動きがくり返されます。


体操やダンスでは、
腰を大きく反らす動作が多くなります。

競技名だけで判断するのではなく、
腰をどのように使っているか
を
確認していく必要があります。

腰椎分離症の主な症状

腰椎分離症でよく見られる症状は、
次のようなものです。

・腰を反らすと痛い
・腰をひねると痛い
・斜め後ろに反ると痛い
・スポーツ中に腰が痛い
・練習後に腰が痛くなる
・ジャンプや着地で痛い
・休むと軽くなる
・運動を再開するとまた痛む
・痛みが続くと日常生活でも気になる
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初期では、
運動のときだけ痛むことがあります。

しかし、痛みを我慢して練習を続けると、
だんだん日常生活でも腰が痛くなることがあります。

「少し痛いけど動ける」という段階で、
痛みの出る動きと練習量を整理しておきたいところです。

痛みの進み方

腰椎分離症は、状態によって経過が変わります。

初期
・スポーツ中だけ腰が痛い
・練習後に腰が重い
・反ると痛い
・休むと軽くなる
・日常生活ではあまり気にならない
この段階では、筋肉の疲労や軽い腰痛と思われることもあります。

進行している状態
・運動中に痛みが強くなる
・反る、ひねる動きがつらい
・ジャンプや着地で痛い
・練習後にも痛みが残る
・腰をかばって動きが変わる
このあたりから、
練習量や競技動作の制限を考える必要が出てきます。

長引いている状態
日常生活でも腰が痛い
・歩行や立ち上がりでも気になる
休んでもすぐ再発する
お尻や太ももに痛みが出る
・腰を反らすことを避けるようになる
ここまで進むと、
腰椎分離症以外の腰の障害も含めて、
医療機関で確認しておきたい段階です。

早期発見が重要とされる理由

腰椎分離症では、
早く見つかるかどうかが、
その後の経過に関わることがあります。

初期の段階では、
原因となる動作を制限し、
必要に応じてコルセットなどで固定することで、
骨の癒合が期待できる場合があります。

一方で、進行して完全に分離してしまうと、
運動を休んでも骨がくっつきにくい状態になることがあります。

そのため、成長期のスポーツ選手で、
2週間以上腰痛が続く
・反ると痛い
・ひねると痛い
・練習すると痛みが戻る
このような場合は、
「そのうち治る腰痛」と決めつけず、
一度確認しておくと安心です。

腰椎分離症を放っておくと、すべり症につながることがあります

腰椎分離症は、
腰の骨の後ろ側に負担が
くり返しかかることで起こる、
成長期に多い腰の疲労骨折です。

初期の段階では、
運動中や運動後だけ痛むこともあります。


しかし、
痛みを我慢したまま練習を続けたり、
適切な確認をしないまま放置してしまうと、
分離した部分が残り、
腰の骨が前方へずれていく
腰椎分離すべり症につながることがあります。

すべての腰椎分離症が
すべり症になるわけではありません。


ただし、腰椎分離すべり症になると、
腰痛だけでなく、
お尻や太ももの痛み、
脚のしびれなどが出る場合もあります。

だからこそ、
成長期の腰痛を「筋肉痛だろう」
「そのうち治るだろう」
と軽く考えすぎないことが必要です。

特に、
・反ると腰が痛い
・ひねると腰が痛い
・2週間以上痛みが続いている
・練習すると痛みが戻る
・お尻や太ももにも痛みがある
このような場合は、早めに状態を確認しておきたい症状です。

腰椎分離症の次に知っておきたい
「腰椎分離すべり症」については、
こちらで詳しく解説しています。

▶ 腰椎分離すべり症とは?腰椎分離症を放っておくとどうなるのか

レントゲンや画像検査は必要?

腰椎分離症は、
初期ではレントゲンに写りにくいことがあります。

初期の疲労骨折は、
MRIで確認されることがあります。

また、骨の状態を詳しく見るために
CTが使われることもあります。

画像検査は、
腰椎分離症の有無だけでなく、
初期なのか、
進行しているのか、
すでに分離しているのか
を確認するためにも行われます。

特に成長期のスポーツ選手では、
早期に状態を確認することで、
その後の運動制限や復帰方針を考えやすくなります。

「レントゲンで異常がないから絶対に大丈夫」
とは言い切れないこともあるため、
症状が続く場合は
専門的な確認が必要になることがあります。

一般的に行われる対応

腰椎分離症に対しては、
状態に応じた保存的な対応が中心になります。
一般的には、次のような対応が行われます。

・痛みの出る動作を控える
・腰を反らす・ひねる動作を制限する
・スポーツ活動を一時的に休止する
・必要に応じてコルセットを使用する
・体幹の筋力を確認する
・股関節の柔軟性を確認する
・胸椎や胸郭の動きを確認する
・正しい体の反らし方を身につける
・段階的に競技へ復帰する
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ここで考えたいのは、
単に「腰を休ませる」だけではないという点です。

腰椎分離症では、
腰そのものに負担がかかっています。

しかし、
なぜ腰に負担が集中したのかを確認しないと、
復帰後に同じ動きで再発することがあります。

体幹、股関節、胸郭、下半身の使い方など
を含めて、腰だけに頼らない動きへ
整えていく考え方が役立ちます。

完全に休むべき?

腰椎分離症では、
状態によってはスポーツ活動の休止が
必要になることがあります。

特に初期で骨の癒合を目指す場合は、
医師の判断のもとで原因となる動作を制限し、
コルセットなどを使いながら
治療を進めることがあります。

一方で、
すべての腰痛が同じように
完全休止になるわけではありません。

大切なのは、
痛みの種類と状態を見極めることです。

目安として、次のような場合は注意が必要です。

・反ると強く痛い
・ひねると痛い
スポーツ中に痛みが増える
練習後にも痛みが残る
2週間以上腰痛が続く
・日常生活でも腰が痛い
・お尻や太ももに痛みがある
・休んでもすぐ再発する

このような場合は、
自己判断で続けるより、
医療機関で確認する方が安全です。

医療機関で確認したいサイン

次のような場合は
医療機関での確認をおすすめします

・成長期の子どもで腰痛が続いている
2週間以上、腰の痛みが改善しない
・腰を反らすと痛い
・斜め後ろに反ると痛い
・体をひねると痛い
・運動すると痛みが戻る
・練習後にも痛みが残る
日常生活でも痛い
・お尻や太ももに痛みがある
脚のしびれがある
・休んでもすぐ再発する
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成長期の腰痛は、
筋肉の疲労だけとは限りません。
腰椎分離症は早期に見つけることで
対応が変わる場合があります。


「よくある腰痛」として放置せず、
痛みの出る動作と期間を確認しておくことが
判断の目安になります。

成長期の腰を守るのは、大人の役割です

ジュニアスポーツでは、
必ず大人の関わりがあります。

監督、コーチ、保護者、トレーナーなど、
子どもたちの競技環境をつくるのは大人です。

だからこそ、成長期の体に対して、
過度な走り込みや反復練習、
腰を反らす・ひねる動作のくり返しを、
痛みがある中で
続けさせてしまうことには注意が必要です。

子どもは、
自分から「痛い」と言い出せないことがあります。

「レギュラーを外れたくない」

「怒られたくない」

「チームに迷惑をかけたくない」

「少し痛いくらいなら我慢しよう」

そう考えて、痛みを隠してしまう子もいます。

腰椎分離症は、
成長期の腰に
くり返し負担がかかることで起こる、
腰の疲労骨折です。

もちろん、
スポーツを頑張ること自体が悪いわけではありません。

努力すること、練習を積み重ねること、
競技に真剣に向き合うことは、
子どもたちにとって大きな経験になります。

しかし、
成長期の体に合わない負荷をかけ続けることは、
子どもの将来の競技生活を止めてしまう原因にもなります。
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「もっと頑張れ」だけではなく、
「この痛みは続けていい痛みなのか」

「今の練習量は、この子の体に合っているのか」

「痛みを隠していないか」

「休むことが必要なタイミングではないか」

そうした視点を持つことが、
子どもの体を守ることにつながります。

私たちは、
痛みを我慢して競技を続けることが
美徳だとは考えていません。

成長期の体を守りながら、
その子が長く競技を続けられるように支えること。

それが、ジュニアスポーツに関わる
大人の大切な役割だと考えています。

親御さんに知っておいて欲しいこと

子どもは腰の痛みを我慢して
練習を続けることがあります。

「レギュラーを外れたくない」

「大会が近い」

「少し痛いだけだから大丈夫」

「休むとチームに迷惑をかける」

このように考えて、痛みを隠してしまうこともあります。
親御さんには、次のような変化を見てほしいです。

・練習後に腰を気にしている
・腰を反らす動きを嫌がる
・体をひねると痛がる
・朝よりも運動後に痛みが強い
・以前より動きがぎこちない
・ジャンプやダッシュを避ける
・走り方や投げ方が変わっている
・2週間以上腰痛が続いている

成長期の腰痛は、
「成長痛」や「筋肉痛」で
片づけられないことがあります。
特に、反る・ひねる動きで痛む場合は、
腰椎分離症も含めて確認しておきたい症状です。

まとめ

腰椎分離症は、
成長期のスポーツ選手に多い腰の疲労骨折です。

ジャンプ、着地、腰を反らす動き、
腰をひねる動きがくり返されることで、
腰椎の後ろ側に負担がかかり、
骨に亀裂が入ることがあります。

初期では、
運動時だけの腰痛として出ることがあります。

しかし、痛みを我慢して続けると、
日常生活でも痛みが出たり、
競技復帰まで時間がかかったりすることがあります。

特に、成長期の子どもで、
「反ると痛い」

「ひねると痛い」

「練習すると腰痛が戻る」

「2週間以上続いている」
このような腰痛がある場合は、
早めに状態を確認しておくと安心です。

腰椎分離症では、
痛みを取るだけでなく、
腰だけに負担が集中しない
体の使い方を身につけることが
競技復帰後の再発予防につながります。

参考資料
日本整形外科学会:腰椎分離症・分離すべり症
日本スポーツ整形外科学会:スポーツ損傷シリーズ 4. 腰椎分離症
J-STAGE:腰椎分離症を呈する成長期スポーツ選手の競技復帰状況

コラム執筆・監修者

かさはら整骨院・整体院カウンセリング
院長 笠原 正男

厚生労働大臣認定 柔道整復師
JTAフラッシュリプロ療法認定インストラクター
KTRテクニック認定インストラクター

経歴
葛飾区内接骨院勤務 5年
大田区内整形外科勤務 4年
2018年2月  東京都大田区大森西三丁目
      かさはら整骨院
      かさはら整体院を開業

 

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