ふくらはぎ、太ももの急な痛み…
スポーツ中に、
太ももやふくらはぎに
急な痛みが出ることがあります。
「ピキッとした」
「ブチッとした感じがした」
「急に走れなくなった」
このような場合、
肉離れが起きている可能性があります。
肉離れは、
単なる筋肉痛ではありません。
筋肉の線維が傷ついている状態です。
そのため、痛みを我慢して動き続けると、
損傷が広がったり、
回復が遅れたりすることがあります。
肉離れとは?
肉離れとは、
筋肉に急な力が加わり、
筋線維が損傷した状態です。
筋肉が強く縮もうとしたときに、
反対方向へ強く引き伸ばされる力が
加わることで起こりやすくなります。
たとえば、ダッシュ、ジャンプ、
急停止、切り返し、踏み込みなどの場面です。
スポーツでは、
下半身の筋肉に多く起こります。
特に、
・太もも裏
・太もも前
・内もも
・ふくらはぎ
に起こりやすいとされています。
肉離れが起こりやすい原因
肉離れは、
急な動きだけで起こるわけではありません。
筋肉に疲労がたまっていたり、
柔軟性が低下していたりすると、
筋肉が急な負荷に耐えにくくなります。
また、ウォーミングアップ不足や、
久しぶりの運動、
練習量の急な増加も原因になります。
特に注意したいのは、
疲れている状態で
全力ダッシュやジャンプを
くり返すことです。
体がうまく動かない状態で
無理に力を出そうとすると、
筋肉に大きな負担がかかります。
肉離れの主な症状
肉離れでは、
次のような症状が見られます。
・急に強い痛みが出る
・ピキッ、ブチッとした感じがする
・走れない
・歩くと痛い
・押すと痛い
・伸ばすと痛い
・力を入れると痛い
・腫れや内出血が出る
・筋肉にへこみを感じることがある
軽い肉離れでは、
歩けることもあります。
しかし、歩けるからといって、
筋肉が傷ついていないわけではありません。
「歩けるから大丈夫」
と判断して運動を続けると、
悪化することがあります。
肉離れの重症度
肉離れは、損傷の程度によって、
1度・2度・3度
のように分けて考えられます。
1度損傷
筋線維の一部が傷ついた軽度の損傷
歩けるが、走る・伸ばすと痛い 1〜2週間程度
2度損傷
筋線維や筋膜の部分断裂 歩くと痛い、
脚を引きずる、力が入りにくい 3〜6週間程度
3度損傷
筋肉・腱の完全断裂、
またはそれに近い重度損傷 強い痛み、
内出血、へこみ感、自力歩行が難しい
数か月以上。状態によっては手術が検討される
これはあくまで目安です。
同じ肉離れでも、
損傷した部位、損傷の深さ、
内出血の程度、
競技レベルによって回復期間は変わります。
特に3度損傷では、
筋肉や腱が大きく断裂していることがあります。
すべての3度損傷で
手術になるわけではありませんが、
断裂の程度や部位によっては、
手術が検討されることがあります。
強い痛み、歩行困難、
大きな内出血、筋肉のへこみがある場合は、
早めに整形外科で確認しておきたい状態です。
回復の目安と競技復帰について
肉離れは、
痛みが引いたらすぐに
全力で動けるわけではありません。
痛みが少なくなっても、
筋肉の強さや柔軟性が
十分に戻っていないことがあります。
この状態で急に走ったり、
ジャンプしたりすると、
再発することがあります。
競技復帰では、
・歩いて痛くない
・押して強い痛みがない
・伸ばして痛くない
・力を入れて痛くない
・軽いジョギングで痛みが出ない
・ダッシュや切り返しで痛みが出ない
・左右差が少ない
といった段階を確認しながら
進める必要があります。
「痛みが消えた」だけではなく、
「競技の動きに耐えられる状態か」
を見ることが大切です。
注意点
肉離れで注意したいのは、
自己判断で運動を再開することです。
特に、
・歩けるから大丈夫
・少し痛いけど走れる
・試合が近いから出たい
・痛み止めを使えば動ける
・テーピングをすれば何とかなる
このような判断には注意が必要です。
肉離れは、
再発しやすいスポーツ障害です。
中途半端な回復で復帰すると、
同じ場所を再び痛めることがあります。
また、再発をくり返すと、
回復までの期間が長くなることもあります。
肉離れは、
最初の対応と復帰の進め方が大切です。
当院が考える肉離れ改善方針
スポーツ障害は、
痛みの出ている部分だけに原因があるとは限りません。
肉離れでも、
痛めた筋肉だけを見ればよいとは限りません。
なぜその筋肉に負担が集中したのか。
なぜ同じ場所をくり返し痛めるのか。
そこまで確認する必要があります。
頑張りすぎている筋肉がある一方で、
本来働くべき筋肉や
インナーマッスルがうまく使えていないことで、
太ももやふくらはぎに
負担が集中してしまうことがあります。
当院では、痛みの場所だけでなく、
姿勢・関節の動き・
筋力・体の使い方まで確認します。
そのうえで、サボっている筋肉を働かせ、
頑張りすぎている筋肉への負担を減らし、
自然な体の使い方を身につけられるようサポートします。
痛みの改善だけで終わらせず、
競技復帰後も再発しにくい体づくりを目指します。
まとめ
肉離れは、
筋肉に急な力が加わり、
筋線維が損傷した状態です。
太もも裏、太もも前、
内もも、ふくらはぎに起こりやすく、
ダッシュ、ジャンプ、切り返し、
急停止などで発生しやすいスポーツ障害です。
肉離れは、
1度・2度・3度のように
重症度を分けて考えることがあります。
1度損傷では歩けることもありますが、
歩けるから軽いとは限りません。
2度損傷では部分断裂があり、
歩行時の痛みや
力の入りにくさが出ることがあります。
3度損傷では、筋肉や腱が大きく断裂し、
状態によっては
手術が検討されることもあります。
痛みが引いたからすぐ復帰ではなく、
筋力・柔軟性・ダッシュ
・切り返しなどを確認しながら
段階的に戻すことが必要です。
肉離れをくり返さないためには、
痛めた筋肉だけでなく、
体全体の使い方を見直すことが大切です。
参考資料
・日本整形外科学会:肉離れ
・日本スポーツ整形外科学会:スポーツ損傷シリーズ 5. 肉離れ
・オムロン ヘルスケア:肉離れとは・原因と起こりやすい部位
コラム執筆・監修者
厚生労働大臣認定 柔道整復師
JTAフラッシュリプロ療法認定インストラクター
KTRテクニック認定インストラクター
経歴
葛飾区内接骨院勤務 5年
大田区内整形外科勤務 4年
2018年2月 東京都大田区大森西三丁目
かさはら整骨院
かさはら整体院を開業






